logo
  • blog
  • my books

2010/01/23

ルノワール展記念 地球に残したい5作品<2>

ありがとうございました。またまた楽しい回答です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
”人類の思い出”は、すなわち自分自身の思い出と解釈し、私の好きな作品になってしまいました。
(1)ゴッホ「ひまわり」(新宿損保ジャパン東郷青児美術館にあるもの)……ゴッホの描く黄色が大好きです。厚塗りの質感からも、彼の情熱が伝わってきます。
(2)ラウル・デュフィ「バイオリンのある静物」……昨年閉館してしまいましたが、鎌倉の大谷記念美術館にはデュフィの絵を観に何度か足を運びました。中でもこの絵は色彩の美しさが際立っていると思います。
(3)シャガール「誕生日」……やはりしばらく前に閉館した表参道の「アニヴェルセル・ギャラリー」に、この絵をよく観に行きました。シャガールほど自分の感情がストレートに作品にあらわれる作家はいないのではないかと思います。この絵は、とにかく恋人同士が楽しげにしていて、観ているこちらも心がウキウキしてきます。
(4)東山魁夷「道」……この絵の中の道は、自分の道でもあり、ひいては人類の道でもあります。未来が素晴らしいものであるように願わざるを得ません。
(5)ルノワール「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」……ルノワールは、美しいもの、中でも女性の美しさを何のてらいもなく素直に表現する作家だと思います。中でもこのイレーヌ嬢の美しさについては万人が認めるところでしょう。今回の展覧会では大阪でしか観ることができないこともあり、この絵を選びました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
mybest5_c.jpgクリックすると大きくなります。
(題名が異なりますが、デュフィ作品はこれでしょうか。)
ゴッホの中から「ひまわり」を選んでくれました。黄色のバリエーションが魅力。ゴッホの絵はついさっき描きあがったばかりのような輝きがありますね。修復師の方に聞くと、100年たった今でもまだ絵の具に弾力があるとのこと。弟のテオが兄のためにいい絵の具をいっぱい送っていたことが分かりますね。
デュフィは意外でしたが、実は私も最近好きな画家のひとりです。軽やかでウキウキします。
シャガールの中では私も「誕生日」は大好きです。幸せ感が伝わってきます。シャガールの赤と黒はことに新鮮ですよね。
東山魁夷「道」。傑作ですね。
またまたルノワールの「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」。少女の愛らしさにうっとりです。実は私、大阪の国立国際美術館でのルノワール展でも講演することになりました。もう一度イレーヌに日本で会えると思うと今から楽しみです。
貴重な回答をありがとうございました。
結城昌子

comments (3)

コメント

  1. 左之介 より:

    またまた、イレーヌ嬢。私も大好きです。
    でも人類史上のbest5に入れるかっていうと・・・。
    癒し系という意味ではなくても
    シャガールはいいですよね。
    忘れた頃にまた好きになってる自分を発見する(笑)
    「また君に恋してる、今までよりもずっと」
    なんて唄の歌詞がありました。。

  2. 結城昌子 より:

    いろんな人の5作品、ほんと興味深いです。
    癒し系が目につくのは、今の時代の気分が反映されている気がしますね。

  3. M.I より:

    イレーヌ嬢は東京に来てくれないのですね。
    残念!
    ところで、シャガールを選んだかたが、
    いらしたとは嬉しいです。
    甘い浮遊感、たまりません。
    モナリザは「好きか?」と聞かれると「…。」ですが、是非もなく残したいですね。
    日本の美術品は大好物ゆえに、かえって選びづらく…。
    いろんな人の5作品、聞いてみたいですね。

お気軽にコメントください。

コメントは、以下の項目を入力し「コメントを送信」ボタンから送信お願いします。