2010/02/28
ルノワール展記念 地球に残したい5作品<9>
高円寺の「きあらさん」(女性)の5作品。
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初めて美術館で出会ったとき、釘付けになってしまった作品たちを選びました。ものすごい引力でぐいぐい引いてくるもんですから、きっと宇宙人が持っていこうとしても、地球に残っちゃうんじゃないかって思います。
1「ラス・メニーナス」ベラスケス
展示室のそばを通っただけで何やらただならぬ気配を感じた作品です。絵のなかに登場しているベラスケスにも一目惚れ・・・ってこれは残したい理由になりませんが。
2「生きる喜び」マティス
早朝から並んだバーンズ・コレクション展で、いちばん光っていました。すごく、前向きになれる作品です。
3「モノクロームIKB」イヴ・クライン
具体的にどの作品が、というのではないのですが、とにかくこのブルーは地球に残したい!
4「ロザリオ礼拝堂」マティス
「色彩」の力は地球を救う! かも。
5「トランプをする人々」セザンヌ
何気ない日常のワンシーンなのに、引き込まれます。時代を経ても、古くならない作品のひとつだと思います。
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きあらさんの5作品は、モダン中心ですね。マティスが2点入っています。
皆さん、よく実物を見ていらっしゃいますね。
「生きる喜び」私もバーンズ展でしっかりとみましたよ。
忘れられない作品になっています。
以前、IKBの絵の具を手に入れて、クラインさんの向こうをはって
自作に挑戦してみたことがあります。もちろんお遊びで。
ところが溶くだけですでにたいへん。キャンバスの上にぬっていくのが
ひと苦労だったことを思い出しました。美しい青でした。
そういえば「ラス・メニーナス」の感想が私とぴったり一緒です。
この作品ほど実物のオーラを放つ作品を私は他に知りません。ね、きあらさん。
貴重なご意見、ありがとうございました。
結城昌子
2010/02/28
ルノワール展記念 地球に残したい5作品<8>
20代のOさんからです。
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美術鑑賞暦が長い訳ではないのでそれほどの数を見てはいないのですが
なるべく見たことのあるものから選びたいと思います。
1)ジョージア・オキーフ {ピンクの地の上の2本のカラー・リリー」
初めて見たときに本物の花以上の美しさを感じて暫く絵の前から動けませんでした。
絵から彼女の芯の強さも伝わってきました。
2)ラファエル・コラン 恋愛田園詩
とても美しい絵だと思います。
若く愛し合う二人に自分を重ねたこともありました。
寝室に飾って毎日うっとりと眺めたいくらい大好きです。
3)アンドリュー・ワイエス クリスティーナの世界
描かれた彼女のエピソードも合わせて大好きな絵です。
ワイエスの人々を見守る温かい気持ちが絵に表れていると思います。
4)マーク・ロスコ ナンバー1(ナンバー18)
ロスコの絵は直にはこれしか見たことがないのですが
いつまでも見ていたい、自分もこの絵の中に溶け込みたいような衝動にかられました。
不思議な味わいがあると思います。
5)上村松園 序の舞
定番でしょうが、やはり彼女の描く女性にとても惹かれてしまいます。
私にはない日本女性の凛とした姿、とてもあこがれます。
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女性として絵をみる視点がしっかりとできあがっていらっしゃるように
感じます。コランの「恋愛田園詩」知りませんでした。ふしぎな絵ですね。
寝室に飾って毎日うっとり眺めると、どんな夢をみるのかちょっと恐い気もします。(笑)
ワイエスの作品を見ていると、大学時代の同級生を思い出します。
彼はワイエスが大好きで、いまなお精緻で魅力的な絵を制作しています。
川村記念美術館のロスコの部屋、まさに瞑想空間ですよね。
貴重なご意見、ありがとうございました。
結城昌子
2010/02/07
ルノワール展記念 地球に残したい5作品<7>
20代のNさんからです。
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残したい作品は、盛り上がっていて、とても楽しく拝見させていただいております。
立体を選んでいる方が、お一人のようですので、絵画は皆様にお任せすることと致しまして、彫塑、彫刻で私も選んでみることに致しました。
サモトラケのニケ=== 完全でない姿に想像をかき立てられてしまいます。
ミケランジェロ ピエタ===バチカンの名品、人類の宝だと思います。
ロダン 地獄門 ===考える人も含まれており、人が人であるために。
高村光雲 老猿 ===日本の誇る木彫の最高傑作だと感じます。平櫛さんの尋牛も捨てがたかったのですが、複数同じ作品がありましたので・・・。
遮光器土偶 ===土偶展を記念いたしましての逸品。プリミティブですけれど独創性は他の追随を許さないものと思います。
土偶はアートの範疇外かな…..^^;
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・サモトラケのニケ。ドラマティックでどこかロマンティックで、なんとも麗しいですよね。私も大好きです。見ているだけで様々な物語が生まれそうです。
・ミケランジェロ ピエタ。涙を誘うマリアの姿。ミケランジェロの理想の女性像でしょうか。どんなにシスティーナ礼拝堂の天井画や祭壇画がすごくても、やっぱりミケランジェロは正真正銘の彫刻家ですね。バチカンを訪ねたときには、とてもひとりの作品だとは思えないミケランジェロのエネルギーにただただ驚くばかりでした。
・ロダン 地獄門。上の方に「考える人」がいるんですよね。かわいく。
・老猿。 この作品がはじめて海外に発表されたとき、彫刻作品にするか工芸作品にするか随分悩んだとか。確か最終的には工芸作品に分類されたと聞いたことがあります。それにしてもすごい存在感ですね。
・遮光器土偶。これまた私が大好きな土偶。どこからこんなイメージが沸いてくるのでしょう。東京国立博物館での土偶展は良かったですよね。個人的には縄文時代にはちょっぴり憧れを感じます。病気は辛いけれど、歌ったり踊ったり。今の私たちより実はずっと幸せだったんじゃないだろうかと思ったりします。燻製を作ったり、ドングリのクッキーを焼いたりしていたことも分かっているんですって。
貴重なご意見、ありがとうございました。
結城昌子