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2012/08/17

サライで連載します「日本美術の技」

今月号から小学館の雑誌「サライ」で連載を始めました。
日本美術の技 という連載です。第一回は「表具」。
SARAI_9.jpg
日本美術は欧米の芸術家のように個人の名前や主張を前面に出すことなく、
協力し合った職人技があってこそ、と感じてきました。
もちろん作家それぞれの力もありますが、
実はそれを下支えする職人の技によってより堅牢に、豪華に、美しく、
完成度を上げていると思うのです。
作品は、時代の気分だったり、ちょうど手に入れた道具だったりに
触発されることも多いと思うのです。
よしずの掛け軸のなかで風に揺れるとぼけた金魚。
神坂雪佳の「金魚玉図」がもし額装だったら・・・、
風情が違っていたかもしれませんよね。
そんなことを考えながら、
今回は長野県、上田市にある「清蘭堂」さんを訪ねて
表具について教えていただきました。
良かったら店頭でみてください。
ちなみに次回は京都、嵯峨野に青貝による「螺鈿」を訪ねます。
結城昌子

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2012/08/16

子どもとアート 椿山荘

8月のはじめに東京、目白の椿山荘でワークショップをやりました。
このワークショップは椿山荘の主催で、朝日小学生新聞が協力しています。
今回は小学生の子どもたちが「ピカソに挑戦」。
私はこのテーマで子どもたちと、何回もワークショップをやっていますが、
今回はお父さんも、お母さんも参加してくださいました。
内容をちょっとご紹介しますね。
ピカソの肖像画はそっくりに描くことが大切ではなかった。
その人らしく描くためにあっちからも、こっちからも見て、
その人のその時の心まで描きとろうとした。
人の顔はひとつではない。
同じ人が泣いたり、笑ったり、怒ったり・・・。
全部その人なら、そのまま描いてしまおう。
そっくりに描くよりずっと伝わる・・・って思ったに違いない。
私の「ピカソの絵本、あっちむいてホイ!」は
そんな思いからできあがりました。
で、今回は自画像に挑戦。もちろんピカソのように。
泣いた顔、笑った顔、怒った顔をひとつにする。
いつもハッとさせられる作品ができあがります。
p4.JPG
ねっ、優しい雰囲気、出ているでしょ。
p6.JPG
このワークショップのもようは
andkidsのほうでみてください。
結城昌子

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2012/08/16

その後の100人名画

昨日大塚国際美術館の方から連絡があって、
ボッティチェリのヴィーナスに挑戦する大作100人名画は
(ふたまわりほど小ぶりのキリコ作品も同様に)
早くも5枚目が完成したそうです。
様子はここから。
そういえばこの夏も美術館ボランティアの方々が
大活躍しています。
分かりやすい解説が毎日繰り広げられているそうです。
私も解説を聞かせてもらったんですが、
自由で楽しくて・・・美術作品を愛する気もちが
じーんと伝わってきました。
01.JPG
大塚国際美術館でボランティアの方々と一緒に撮った写真です。
結城昌子

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2012/07/23

子どもとアート「100人名画に挑戦」大塚国際美術館 

今年も、徳島の大塚国際美術館での夏のイベントのスタートを飾って、
「100人名画に挑戦」をしてきました。
昨年のマルクに続き今年も子どもたちを中心に、
お母さんも、お父さんも、おじいちゃんも、おばあちゃんも全員参加の
ワークショップになりました。
みんなで仕上げるひとつの名画。
今回はボッティチェッリの『ヴィーナスの誕生』に挑戦!
会場風景とでき上がるまでを10個に分けてandkids
の方にご紹介しました。
下から順に見ていっていただけると出来上がりまでの臨場感が伝わるように書いてみました。
ご覧いただけると嬉しいです。大塚国際美術館の広々とした会場や、清々しい窓辺の景色も是非見てください。
一部写真をアップしますね。
7.JPG
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11.JPG
以下は重複しますが、私の感想です。
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アートの力って凄いです。と改めて声に出してみたくなります。
子どもたちはいつだっていい絵をみると何かを感じ、
触発されるのだと思います。そのくらい吸収力があるんだと
改めて感動します。
だから、よーく見ること、そして自分で描いてみること、
このふたつの体験は「目」と「手」と「心」をつないでいると
私は感じていました。
そしてそこに、みんなで完成させる。という
もうひとつの枠をはめてみることにしました。
孤独になりがちな今の時代、共同作業の苦手な子どももたくさんいます。
けれど、目の前にたった一枚の「名画」が存在するだけでひとつになる。
大塚国際美術館で行ったワークショップ「100人名画に挑戦!」を
終えて、一番嬉しかったのは私かもしれません。
会場を包みこむ親密な空気に、思わず何度もほろりとしました。
みんなが誰かの絵の横に並ぶために頑張ってる。
その姿がかけがえのないものとして愛おしくてなりませんでした。
実はこのワークショップ、いつかやってみたいと思い続けていました。
この企画は大塚国際美術館の夏のイベントとして考えたものです。
実現できるのは、やはり世界でも類を見ない大塚国際美術館だからこそだと思います。
もし、このブログを見て私も…と思うお友だちは是非徳島、鳴門まで
足を運んでください。この夏休みの間、毎日参加することができます。
今回用意したのは『ヴィーナスの誕生』が8セット。
なんと800人名画になるんですね。
それと、時間が限られている人のために
キリコの『不安がらせる女神たち』を5セット用意しました。
これから約40日間、大塚国際美術館の皆さんが
みんなの絵を応援してくれます。
私の仕事場もやっと全部そろえることができて、ホッとしています。
(もちろん大塚国際美術館の方々が夜遅くまで
丁寧に心を込めて準備してくれたことはいうまでもありません。)
でき上がった絵は美術館の一角に
(堂々と)イベント開催期間中展示されています。
このブログにもアップできたらいいなと思っています。
結城昌子
IMG_0150n.jpg

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2012/06/24

紙とデジタル

大きなサーバートラブルが発生しているみたいです。
皆さまのところは大丈夫ですか?
管理している身としては気になります。
このサイトは今のところ無事なようですが。
「顧客自身のバックアップを!」といわれても。。。
こんなことがおこると、使い勝手のいいデジタル環境に頼るか
紙などのかさばるけど残るアナログ環境に頼るか
むずかしい選択を今後だれしもが迫られそうです。
地震、津波、竜巻に、サーバー障害。。。
とんでもない時代になってしまいました。
皆さまの無事をお祈りいたします。
artand管理人may

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